年賀状のマナー「賀正」「謹賀新年」賀詞は使い分けが必要!?

毎年、年賀状を作成する時期になると、年賀状に書く言葉を考えるものですね。

年賀状は新年の挨拶だけではなく、日頃からお世話になっているお礼を伝えることのできる素晴らしい日本の文化です。

この記事では、年賀状でいちばん大切な挨拶となる『賀詞』の使い方をお伝えします。

賀詞には伝統的な使い方のマナーがあります。送る相手に合わせて、適切な賀詞が使えるようになりましょう♪

「賀詞(がし)」とは?

「賀詞(がし)」は、お祝いの気持ちを表現する言葉で、「祝詞」ともいいます。

「賀正」「謹賀新年」「あけましておめでとうございます」といった年賀状に使うものに限らず、「寿」など、結婚式や人生の節目などさまざまなお祝いごとで使われるのも賀詞です。

賀詞には、一文字、二文字、四文字、そして文章のものまで、たくさんの種類があります。

送る相手に合わせて賀詞を使う

「一文字・二文字の賀詞」は部下や同僚、友人へ

一文字、二文字の賀詞は、同僚や部下、友人などの親しい間柄の方に送るときに適しています。

一文字、二文字の賀詞には、相手への敬意や丁寧さを表現する文字が使われていません

お祝いの言葉をシンプルに伝えているものですので、「四文字の略式」と認識されており、目上の方には失礼にあたりますので注意しましょう。

一文字の賀詞と意味
  • 「寿」…めでたい、祝い
  • 「賀」…喜び、祝い
  • 「福」…幸い
  • 「春」…新年の祝い
  • 「禧」…喜び、幸い、めでたい
  • 「吉」…めでたい
二文字の賀詞と意味
  • 「賀正」…正月を祝う
  • 「賀春」…新春(新年)を祝う
  • 「頌春(しょうしゅん)」…新年をたたえる
  • 「迎春」…新年を迎える
  • 「寿春」…新春を祝う
  • 「慶春」…新年を喜び祝う
  • 「初春」…新春(新年)
  • 「新春」…新年

「四文字の賀詞」は上司や取引先、目上の方へ

会社の上司や取引先、恩師などの目上の方には「四文字の賀詞」が適しています。

四文字の賀詞には「恭」「謹」「敬」など相手に敬意を表す文字が多く使われています。

一文字や二文字の賀詞は、お祝いのことばではあるものの、敬意を表す言葉が省略されているものと考えてよいでしょう。

四文字の賀詞と意味
  • 「謹賀新年」…謹んで新年をお祝いいたします
  • 「謹賀新春」…謹んで新春をお祝いいたします
  • 「恭賀新年」…恭(うやうや)しく(丁重に)新年をお祝いいたします
  • 「恭賀新春」…恭しく新春をお祝いいたします
  • 「敬頌新禧(けいしょうしんき)」…恭しく新年の喜びをお讃え申し上げます

「文章の賀詞」はオールマイティに

文章の賀詞の例

「あけましておめでとうございます」
「新年おめでとうございます」
「新春のお慶びを申し上げます」
「謹んで初春のお慶びを申し上げます」

このような文章での賀詞は、どのような相手でも広く使うことができます。

「謹んで」など相手に敬意を表す表現が使われているものは、より丁寧な印象になりますので目上の方に使うのに適しています。

「外国語の賀詞」は主に親しい間柄で

外国語の賀詞と意味

「Happy New Year」…新年おめでとう
「bonne annee !」…よい年を!

「Happy New Year」は英語フレーズとしては定番ですね。
ここでも一つ注意点。
「A Happy New Year」は間違いです。

「Happy New Year」が新年の挨拶の意味で使われるのに対し、「A Happy New Year」はクリスマスや年末の年が明ける前に使われる文章なのです。

また、「I wish」をつけて「I wish you a Happy New Year」とするとより丁寧な表現になります。


「bonne annee!(ボナネ!)」はフランス語で「あけましておめでとう!」の意味。
その他にも「良いお年を!」という意味にもなります。

外国語の表現は万人向けではありますが、日本ではどちらかというとフランクでカジュアルな印象になりますので、目上の人には不向きといえそうです。

賀詞はどこに書くのが正解?

しきたりを重んじたお祝いの言葉である賀詞は、年賀状の冒頭に持ってくるものです。

そのため、賀詞は年賀状の右上やいちばん上に大きく書くことが望ましいとされています。

賀詞の重複に注意!

特に年賀状のデザインに、「謹賀新年」「賀正」などの賀詞が既に印刷されているものもたくさんありますね。

この場合、さらに「あけましておめでとうございます」などと書いてしまうと、同じ意味が重複することとなり、正しい挨拶ではなくなってしまいます。

賀詞は重複しないように注意しましょう。

「新年あけましておめでとうございます」という表現もあります。
本来であれば賀詞の重複にあたり間違いではありますが、慣例的に広く使われているので、問題はないとの見かたもあります。

まとめ

年賀状でもっとも大切な挨拶の部分である「賀詞」。
使い方によっては、失礼になってしまう場合もあります。

今回は賀詞の意味をお伝えしました。

この意味を理解して、「相手の顔を思い浮かべ、日頃の感謝と新年の挨拶をする」という年賀状の本来の目的を考えれば、それほど難しいものではありません。

是非正しい使い方を覚えておきましょう。