贈り物として人気の高い、定番のギフトと言えば『花』♪
とはいっても、多くの皆さんにとって、花をもらう場面というのはそう多くあるものではありません。花を贈ることは特別なことであり、贈られる側もとても嬉しいものですよね。
そんな特別な贈り物だからこそ、目的にあった喜ばれる花を贈りたいものです。
この記事では、お祝いやお悔やみ事に花を贈るときのマナーや相場、贈るタイミング、注意したいポイントを紹介しています。
花を贈るのに相応しいシーン
様々なお祝い、旅立ち、お見舞いなど、花を贈るシーンはたくさんあります。
贈る相手の好みや趣味などを知っている間柄であれば、何か品物を選んで贈ることもありますが、そうでなければ品物選びは案外難しいものです。
そんなときに浮上するのが、花を贈るという選択肢ですね。
花は多くの人に愛され、見た目にも華やかで、気持ちを上向きに明るくさせてくれるものです。
お祝い事
- 誕生日のお祝いや記念日
- 結婚・出産祝い
- 栄転・定年退職祝い
- 新築・引っ越し祝い
- 開店・開業祝い
- 長寿祝い
- 叙勲・表彰
- 発表会・個展 など
お悔やみ事
- 通夜・告別式
- 四十九日
- 月命日
- 一周忌 など
お見舞い
- 病気見舞い など

贈り物として適した花・適さない花

様々なシーンで贈られる花ですが、その目的に適した花と、逆にふさわしくない花とがあります。
これを間違えると、大変失礼になる場合があるので注意が必要です。
「お祝い」に適した花
- 気持ちが華やぐ明るい色の花
- 贈る相手の好きな花
- 贈る相手のイメージに合った花(清楚・可憐・元気など)
菊…特に和菊は供花としてお悔やみに用いられることが多く、お祝い事の贈り物としては相応しくありません。改良された西洋菊であれば問題ありません。
また、供花をイメージさせるような白一色のアレンジもおすすめできません。結婚祝いなど、白をイメージした花を贈りたい場合は、ブルーやピンクなどの花を差し色としてアレンジするのがよいでしょう。
椿・ハイビスカス…開花してしおれてくると、花びらがヒラヒラと落ちるのではなく、花ごとポロリと落ちてしまう花です。
気にしない方も多いので個人の判断にはなりますが、これを縁起が悪いと考える方もいますので、特に年配の方に贈るのは控えた方がよいでしょう。
意味深な花言葉を持つ花
(例:黄色のカーネーション「軽蔑」、マリーゴールド「嫉妬」など)
白いユリ…ヨーロッパなどでは葬儀に用いられる花です。外国人への贈り物には要注意です。
トリカブト、ジギタリス…毒性の強い花は避けましょう。
特に、小さなお子さんやペットがいるお宅に贈る場合は気を付ける必要があります。
「お悔やみ」に適した花
通夜・告別式など初七日までは、白菊・白ユリなど白一色の花が一般的。
初七日から四十九日まで、および四十九日以降であれば、白い花に淡いブルー・紫色など差し色となる色を加えてもよいでしょう。
赤・ピンクなどの華やかな花は相応しくありません。
ただし、故人が特別に好きだった花がある場合、家族に了解を得て贈りましょう。
白い花といっても大輪の胡蝶蘭など、お祝いの印象が強い花は避けましょう。
花の金額の相場
様々なお祝いやお悔やみ事での贈り物は、目的や贈りたいお相手との間柄に合わせて金額を検討しましょう。
ここでは一般的な相場をお伝えしていますが、地域やコミュニティの慣習によってそれぞれ変わる場合があります。
また、会社などでは前例がある場合が多いですね。
そのような場合は事前に確認しておくとよいでしょう。
一般的なお祝いとしての相場は 5,000円から30,000円程度です。
その中でも、友人や同僚など個人的にお祝いを贈る場合は、5,000円から10,000円程度。
法人でお花を贈る開店・開業祝いなどは10,000円から30,000円程度と少し相場が上がります。
また、親・兄弟・親戚などの近親者に贈る場合は、10,000円から30,000円程度で、近い間柄ほど金額が高くなるのが一般的です。
お花の場合は、金額が高ければもちろん見た目も豪華になりますので、兄弟・姉妹と合同で贈るのもいいですね。
個人 5,000円~10,000円
法人 10,000円~30,000円
親族 5,000円~30,000円

両親への贈り物などは、日頃の感謝の気持ちを伝えることが何よりも大事ですね。少ない金額でも自分たちができる範囲で、感謝の気持ちを表しましょう♪
供花の相場は1基10,000円から30,000円。
一対(2基)贈る場合は2倍になりますが、最近は1基のみ贈るのが主流です。
後日、自宅に持参する供花は、5,000円から10,000円が一般的な相場です。
「急いで駆けつけました」「残念です」という意味を込めてお祝いよりも少額に設定するしきたりもあります。
- 供花 (1基)10000円~30,000円
- 自宅に持参 5,000円~10,000円(お祝いより少額でよい)
花を贈るタイミング

お花を贈るタイミングも、とても重要なポイントです。
贈る側の都合だけではなく、贈る相手の状況にあわせて、適切なタイミングで贈る配慮が必要です。
出産祝い
一般的に、お七夜である生後7日目から生後1か月を目安に贈るのが良いとされています。
直接届ける場合は、母子ともに産後の経過が順調で落ち着いていることを確認してから伺いましょう。
産後は母子ともに負担が大きいことを理解しておくことが必要です。
なるべく小さな子どもを連れていくことはさけ、長居しないようにしましょう。
新築・引っ越し
荷ほどきや片づけで忙しい引っ越し直後の1~2週間は避け、2ヶ月以内にお祝いを贈るのが良いとされています。
開店・開業・開院祝い
1週間前から前日までに贈るのが一般的です。
相手は忙しい時間を過ごしている可能性が高いので、受け取りが可能な日時を確認して贈りましょう。
長寿祝い
誕生日や、敬老の日でもいいですね。
家族で食事会を開く場合などは、その席で渡すとよいでしょう。
栄転・定年退職祝い
「栄転」は転勤や部署の移動に伴って、役職が上がる喜ばしいものです。
タイミングは、辞令が出たら、なるべく早く贈るのがよいとされています。
「定年退職」のお祝いに贈る場合は、送別会や退職の当日に渡すのがベスト。
基本的には部署のみんなで贈るものですが、個人的に贈りたい場合は、他の人の目に触れないようにそっと渡しましょう。
自己都合で退職する場合も同じです。
昇進・昇格祝い
正式に発表があった後、なるべく早く、遅くとも1週間以内に贈るのがよいとされています。
この場合、くれぐれも前任者に失礼にならないよう注意しなくてはいけません。
会社ではなく自宅に届けたり、時には仲間内でお祝いの席を設定して渡すのもよいでしょう。
職場によっては、慣例があると思いますので、その場合は慣例に従いましょう。
発表会・個展
発表会、個展に伺う場合は当日持参しましょう
発表会などで本人に会えない場合は受け付けで渡します。
メッセージカードを添えると良いでしょう。
個展などで本人に直接渡したい場合は、本人がいる時間帯をあらかじめ確認しておきましょう。
病気見舞い
病気やケガの知らせを受けても、すぐにお見舞いに行くのはタブーです。
身内でない場合は、入院直後や手術前後の訪問は控えましょう。
事前に本人もしくは家族に、お見舞いに行っても差支えないかを確認しましょう。
可能な場合は、いつ何時頃伺うのがよいかを聞いておきましょう。
お悔やみ
通夜や告別式に供花を贈るときは、会場に確認し受け取り日時等を確認します。
「通夜に供える場合」は当日の午前中までに、「葬儀に供える場合」には前日までに届くように手配しましょう。
葬儀に参列できなかった場合、訃報を後から知ったときは遺族のいる自宅に贈りましょう。
四十九日や月命日、一周忌などの節目に贈る場合もあります。
花の贈り物のスタイル
お花の贈り方にも様々なスタイルがあります。
好みによるところも大きいですが、そのシーンにふさわしくないものもあるので注意が必要です。
花束・ブーケ
切り花を束ねて、綺麗にラッピングしたものです。
持ち運びがしやすいので、お祝いの席や、会社などで贈るのに適しています。
ブリザードフラワー

生花の美しさをそのまま長期間楽しむことができるように、専用の溶液を用いて加工した花です。水やりなどの手入れも必要がないため、人気があります。
アレンジメントフラワー

アレンジメントフラワーは、器に水を含ませたスポンジを入れ、そのスポンジに切り花を挿して飾りつけたものです。
花瓶に移す必要がなく、そのまま飾ることができるので、相手の手をわずらわせる心配がありません。
鉢植え
そのまま飾ってもらうことができます。
しかし、「根付く」ことから、お見舞いに鉢植えを贈るのはNGです。
逆に、「根付く」ことが良い意味になる開店祝いや新築祝いでは、胡蝶蘭や観葉植物などの鉢植えがよく贈られます。

まとめ
様々なシーンで贈られる花ですが、贈る際のちょっとした注意点を知っていれば安心です。
悩んだときは、ショップの店員さんに相談してみましょう。
贈りたいお相手の顔を思い浮かべながら、イメージに合わせて花を選ぶのも楽しい時間ですね。
贈り物選びの参考にしてみてください。